至って妥当な方針だと思うが - <被害者名>基本計画案 発表を警察に委ねる文言
2005年 10月 26日
21日の検討会にはメンバー14人が出席。「被害者の実名は広く国民生活にかかわる情報で、一行政機関の判断に委ねるのは問題だ。匿名社会につながることが懸念される」「取材の自由は民主主義の根幹であり、実名発表を原則とすべきだ」と、同項目の削除や修正を求める意見も出た。
◇匿名発表増加 拍車の可能性
昨年以降、熊本県警や山梨県警が「被害者保護」を理由に、加害者と被害者の間柄や被害者の年齢について虚偽の発表をしていたことが明らかになった。こうした「情報操作」を防ぐためにも被害者への取材が欠かせない。匿名発表はその機会を奪うものだ。
▽知る権利を侵害
実名・匿名発表の判断を警察に委ねることはメディアと被害者とが分断される恐れがある。
この件に関する巷の意見は私の知る範囲では「加害者の実名報道の間違いじゃないの?」というものばかりだった。「容疑者で確定ではないから名前は報道できない」‥というのはまあ理解できないでもないが、どう考えても被害者の情報より加害者の情報の方が重要だろう。被害者の名前を全国にふれまわったところで、水に落ちた犬を打つ以上の意義があるとはとうてい思えない。被害者保護、というか、個人情報保護の観点からしても、本人の同意無くしての実名報道はとうてい是認できるものではない。「一行政機関の判断に委ねるのは問題」といっても、問題になりうるのはその行政機関が犯罪に荷担していた場合ぐらい。「メディアと被害者とが分断」というが、被害者はメディアと分断されても別に困らない。メディアに出ることが必要なら自らコンタクトをとるだろう。
[追記]
弁護士会の意見も引用しておこうかと思ったが、コピーしようとするとIEが飛ぶという不思議現象が起きたのでやめておく。
by trailmen
| 2005-10-26 00:08
| 時事